昨今、韓国の国際的な企業が高収益を叩き出し、その一方で日本の電機メーカーの凋落ぶりが対比されて語られています。
そして「だから日本は駄目だ」とシニカルに笑う声が聞こえてきます。
しかし、そうした韓国の企業会計にちょっとした疑問が出つつあります。
サムスンが大幅に業績を挽回したはずの韓国が、GDPでは減速していることが幾つかの指標で明らかになっています。
そもそもサムスンの好業績は、国からの補填があるという話は有名なものです。
表に出ている話は華やかではありますが、その話の裏にある数字はわりと正直なものです。
今後、韓国はどうなるのか。日本の行く末と共に注視する必要があると思います。
ちなみに韓国の政府ぐるみの数字の書き換えは、グリーンスパン氏の回顧録で明らかにされています。
グリーンスパン回顧録「波乱の時代(上)」 P274より
わたしがアジア通貨危機に深く関与するようになったのは十一月、日本銀行の幹部からの電話で、つぎは韓国経済が崩壊しかねないと警告されてからだ。「ダムが決壊しかかってる」と日銀の幹部は語り、日本の銀行が韓国への信任を失って、数百億ドルの融資の更新を拒否しようと していると説明した。衝撃的だった。韓国はアジアの目ざましい経済成長を象徴する国であり、経済規模は世界で第十一位、ロシアの二倍にあたる。経済開発で大きな成功を収めていたので、開発途上国ではなくなったとみられていた。
世界銀行は公式に先進国に分類しているのだ。市場のアナリストのの間では、少し前から問題にぶつかっていることは知られていたが、どの指標をみても経済は強固で、急速な成長を続けていた。韓国の中央銀行である韓国銀行は二百五十億ドルの外貨準備を保有しており、アジア通貨危機の波及を防ぐのに十分な規模だ。そう考えられていた。だが、われわれが知らない事実があって、すぐにあきらかになるのだが、韓国 政府はこの外貨準備を流用していた。保有するドルの大半を国内の銀行に売るか貸し出していて、銀行はこの資金を不良債権を支えるために使っていたのだ。
FRBの国際経済専門家、チャールズ・シーグマンが感謝祭の週末に韓国銀行の幹部に電話して、
「なぜ外貨準備を使わないのだ」と質問したところ、 「残っていないからだ」という答えが返ってきた。
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